和カフェの本場「京都」の人気店と比べても、引けを取らないのではないか?
そう思えるような、素晴らしい和カフェが佐原にあります。
このお店、名前は「いなえ」。
ひらがなで書かれた「いなえ」の文字から、柔らかい優しい印象を受けますが、由来は「佐原」の「左」の字を分解すると「イナエ」になるから。
カタカナのままではなく、ひらがなにしたのは良い判断だなぁ、と思ったのは私だけではないはず。
前置きはそこそこに、個人的には「京都人気店レベルと言っても過言ではない」と感じる「いなえ」さんを、さっそくご紹介していきます。
明治期の町家をリノベーションした趣のある店舗
まずは、小江戸と称される佐原の街並みに、見事に調和しているこの外観からどうぞ。
明治期に建てられた町家をリノベーションしたものが、「いなえ」さんの店舗として使用されています。
公式サイトから引用させて頂くと、
2007年より5年という長い年月をかけ再生をしていましたが、工事中の2011年3月には震災に遭い大変な被害を受けました。しかし、2012年7月に震災を乗り越え無事完成いたしました。
とのことです。
暖簾をくぐると、大きなテーブルと何脚かの椅子が置かれているスペースが広がっています。
初めての訪問だと「このスペースは何だ?」と戸惑われるかも知れませんが、贅沢にも待合スペースとして使われています。
「いなえ」さんは佐原でも屈指の人気店。
すんなり入れることは稀で、ある程度の待ち時間は覚悟して臨む必要ありです。
中庭を囲むようにして、洋館や蔵を改装したギャラリーやセレクトショップもあるので、待ち時間を利用してこれらの建物を巡りながら待つのも悪くありません。
こちらは、店内の座席から待合スペース側を撮ったものです。
町屋の外観から一転して、和モダンと呼ぶにふさわしいお洒落な空間が広がっています。
「いなえ」さんの特徴の一つとしてあげられるのが、天井の高さ。
高さが伝わるような写真を撮れていなかったのが残念です。。。
まだ日差しの強い9月に訪れたため、窓には簾が立てかけられていました。
簾がなければ中庭を一望することができるので、もう少し涼しい時期に訪れるのも良いかも知れません。
座にいても、カウンター越しに厨房が見えます。
私、厨房は、見えても見えなくてもどちらでも良い派(そんな派閥は聞いたことがないけど)です。
誉めすぎると嘘臭くなるので、敢えて気になった点を挙げさせていただくと、セルフサービスのお茶・お冷コーナーの雰囲気が非常に残念。
全体的に、ハイレベルな和モダンで統一されているにも関わらず、この一角だけが町の定食屋さんみたいな雰囲気になってしまっています。
「いなえ」のメニュー
「いなえ」さんのメニューは、大きく分類すると「あんみつ系」「かき氷系」「うどん系」の3系統で構成されています。
(これに加えて、ドリンク類も当然あります。)
しかし!ガガーン!!
新型コロナの影響で、3本柱のひとつである「うどん系」は2020年9月現在、休止中です。
コロナ禍が収まるまで、待ちましょう。。。
かき氷は、看板メニューの「和三盆すだち」と、抹茶などの和テイストなものが定番。
しかし、カウンターに追加メニューが書かれているので、こちらも絶対に見逃さないようにご注意ください。
流行りの「マスカルポーネチーズ」を使ったメニューもありますね。
和のスイーツといえば、やっぱりあんみつ系でしょ。
豆かん、あんみつと始まって全9種類。お店の本気を感じられるラインナップです。
実食レビュー!豆がおいしくて、ビジュアルも美しい!
我が家は、なぜか男性陣の方がカフェ・甘味好きな傾向にあり、今回も男2人で「いなえ」さんを訪問させて頂きました。
(あまり意味のない前フリですみません。)
かき氷「宇治みるく」700円
抹茶とみるくの組み合わせが楽しみな一品、息子が注文しました。
大き過ぎす、やたらと盛り盛りということもない、ちょうど良いサイズ感のかき氷だと思います。
派手さはありませんが、なんと言いますが見た目のバランスが非常に良いですよね。
宇治(抹茶)みるくのシロップが、中心部まで満遍なく染み込んでいるので、最後までおいしさを持続したまま、食べられます。
もう少しアップで。
ちょうど半分くらいまで食べたあたりで一口食べさせてもらいましたが、味も全く薄まっている様子もなく、口当たりもちょうど良いフワシャリ感。
「いなえ」さんのかき氷は、特に天然氷を謳っているわけでもありませんが、やっぱりシロップがいいんですかね。
今風なド派手な感じではないのですが、また食べたくなるおいしさです。
「抹茶クリームあんみつ」800円
そうしょっちゅう食べている訳ではないのですが、私、あんみつ大好きです。
とは言え、あんみつ系の求道者でもないので、玄人好みな豆かんには手を出さず、「抹茶クリームあんみつ」をチョイスしました。
あんみつ本体と、白蜜・黒蜜、塩昆布という布陣に、隙は見えません。
こちらもかき氷同様、派手さは全く感じません。
にも関わらず、ここまで美しいのは何故なのか。
無造作なように見えて、これ以上ないくらい完璧な豆と寒天の配置バランスは、お見事という他ありません。
美しい、そして特に豆が圧倒的においしい。
こういう場所では、雰囲気を楽しみながらゆっくり味わいながら食べるのが正しい作法だと思いますが、美味し過ぎてガツガツと食らってしまいました。
あと、これは私の好みなので適当に聞き流して頂ければと思いますが、最初は白蜜でいって、半分か2/3くらいのところで黒蜜にチェンジするのが、個人的にはおすすめの食べ方です。
総括:平日営業の再開が望まれます!
こういうお店は、もちろんおいしければ嬉しいに違いはないのですが、雰囲気7割・味は3割くらいでも全然構わないと思っています。
ですが「いなえ」さんは、古い町家を改装した外観と和モダンにリノベーションされた内装の素晴らしさだけでなく、提供される甘味類のお味もハイレベル。
冒頭にも書きましたが、誇張ではなく「いなえ」さんをそのまま和カフェの激戦区「京都」に持っていっても、繁盛店になるんじゃないかと思うくらいです。
千葉(佐原)にも、こんな良いお店があるんですよ。
和カフェ好きな人には、ぜひ訪れて頂きたい良店です。
(^^)ではでは(^^)
「いなえ」の営業時間・場所など
- 店 名 :いなえ(甘味喫茶)
- 営業時間:10:30 〜 17:30
- 定休日 :水曜日(現在は土日のみ営業)
- 住 所 :千葉県香取市佐原イ511
- TEL :0478-54-7575
- 駐車場 :なし
- 公式サイト:https://sawara-inae.com/index.html
- Facebook:https://www.facebook.com/sawara.inae/