西京漬けの老舗「京都一の傳」は、京都発祥の「西京焼き」を中心に、京野菜や京都府産のお米を炊いたご飯を楽しめるお店です。
もともと「西京漬け」の販売が本業のお店なので、食事ができるのはランチのみ。
評判の高い京都一の傳の西京漬けを、そのお店が調理して出してくれるのですから、これは美味しいに決まってる!
3名から個室の予約も可能ですので、気の合う仲間数人での京都観光にぴったりのお店だと思います。
「京都一の傳」は錦市場」のすぐ近く!
京都一の傳は、”京都の台所” と言われている「錦市場」からほど近い場所にあります。特に河原町方面から向かうのであれば、錦市場を通って行くルートが分かり易いです。
活気溢れる錦市場は、 “京都旅行で立ち寄るべき場所” の定番ですので、「京都一の傳のランチ」と「錦市場」をセットにして観光ルートに組み込むことをおすすめします。
ただ錦市場は、日や時間帯によりますが身動きが取れないほど混雑する場合があるので、時間には余裕を持っておいた方がいいです。
上の写真は訪問した日(7/17)の様子です。
祇園祭の山鉾巡業と重なっていたこともあり、所々で渋滞が発生するほどの混雑ぶりでした。要注意。
「京都一の傳」は町家の情緒漂う店舗です
「錦市場」が柳馬場通りとクロスしたら、柳馬場通りを上ればすぐに「京都一の傳」本店に到着です。
公式ウェブサイトに「京町家の情緒ただよう・・・」と書かれていますが、町家の中でもかなり立派な部類に入るであろう重厚な雰囲気の漂う建物です。
場所柄、町家がたくさんあるので、他の町家と比較してみるのも楽しいかも。
左手の暖簾をくぐると、2階のお食事へ向かう前の待合スペースがあります。
写真がなくてすみませんが、右手には西京漬けの販売スペースが広がっています。
祇園祭の期間中だったからでしょう。待合スペースに “山” のミニチュア模型が飾られていました。
奥の階段から2階に上がります。予約しておいたので、すぐに通されました。
3名以上での予約だと、個室に通してもらえます。(個室必須の場合は、念のため予約時に確認してください)。
個室は4人でも余裕のある広さなので、ゆったりと過ごすことができます。
西京焼きを中心とした京懐石料理。京都尽くしの数々。
これは訪問した当日の “お品書き” です。
「今月(文月)の御膳」と書かれている通り、メニューは「月替わり」になっています。このシステムだと「他の月はどんなメニューなんだ?」と気になって仕方ないですね。。。
最初に飲み物を何にするか聞かれたので「オレンジジュース」を選んでみました。
連れの一人はウーロン茶を注文していましたが、2〜3種類の中から選べます。
おそらくウーロン茶を選ぶ人が多いと思いますが、どんなオレンジジュースを出してくれるのか気になったので、敢えてオレンジジュースを選んでみました笑。
さすが、一発で100%果汁と認識できる、ちゃんとしたオレンジジュースですね。
「季節の前菜盛り合わせ」。
お料理は、店名である『京都一の傳』の「一」の文字をかたどった一文字皿で提供されてきました。こういう遊び心、いいですよね。
「じゅんさい」です。
こんな珍しいもの食べるの、いつ以来だったか。。。
「じゅんさい」の”ニュルンニュルン”とした食感が病みつきになります。これはもっとたくさん食べたくなります。
このプチトマトの乗ったお料理ですが、実は鯛のお寿司なんです。これはプロでないと、なかなか考えつかないだろう組合せ。
「もっちり烏賊」です。
お品書きにも記載がありますが、1階の販売スペースで購入することもできます。
「イカと西京漬け」っていう組み合わせのイメージを持っていなかったのですが、これがかなり美味。
やっぱり2切れじゃ物足りなくて、大きな器にドカンと持ってきて欲しいくらい。
「丼一杯食べたい!」と思ったのなら、その分を1階の販売スペースで購入すれば実現可能です。
「いちじくの揚げ出し」。
私は庶民なんでね、初めて食べましたよ。こういうの。
「鱧の梅肉添え」。
関西地域以外では、お目にかかることが非常に少ない「鱧」の登場です。
あっさり淡白で美味しい。
昔読んだ「美味しんぼ」に、鱧をさばいて料理するのが大変だと書かれていたことを想い出しました。
ヤマモモ。うまい。
「合鴨ロース」です。前菜なのに敢えて言わせてもらうと、量が少ない。。。(もっと食べたいという意味での「少ない」発言でございます。)
これ、笹の葉で閉じてあるけど、中に何かが入っています。尚、記憶が曖昧です。
お椀を開けると、
「冬瓜と鱚のおかき揚げ 清汁仕立て」。
旬の鱚におかきをまぶし、油で揚げました。冬瓜と共に、優しいお出汁でお召し上がりください。」
お品書きより引用
上品な椀物です。普段こういうの食べ慣れていないので、この味を表現しようとしても「上品」「あっさり」「優しい」くらいの語彙しか出てこない自分がもどかしい。
「賀茂茄子の揚煮」。
「京都・上賀茂の賀茂茄子を鰹出汁で焚き上げました。オクラと長芋のトロロと共にお召し上がりください。
お品書きより引用
出ました、京野菜の定番「賀茂茄子」です。普通の茄子と比べて、この胴回り(直径)の太さは尋常ではありません。
断面の上にトロロが綺麗に盛り付けられています。
優しい味付けの中にもしっかりと出汁の風味が出ていて、賀茂茄子の旨味と良く合います。
「銀だらの『蔵みそ焼』」。
創業九十年、『京都一の傳』が一切れずつ丹念に漬け込みました。
お品書きより引用
お待ちかねの「西京焼き」(ここでは『蔵みそ焼』が正式名称)が出てきました。しかも、西京焼きの王様「銀だら」です。
数ある魚の中でも、やっぱり「銀だら」が一番合うんですよね〜。
恐らく月によって提供される『蔵みそ焼』は様々だと思うのですが、京都旅行でのランチとなると、そう何度も来られる訳ではないので「銀だら」に当たると嬉しいですね。
どうですか?この照り具合。美味しそう。
皮もパリっと焼きあがっていて美しい。
決して、味噌をはじめとした調味料の主張は強くありません。
「西京焼き」というと、ベットベトに味噌などが付着していたまま焼かれたものを目にすることもありますが、京都一の傳のものは違います。
素材の良さを引き出すのにちょうど良い塩梅になる点を、見極めているのでしょう。
「土釜炊きのふっくらご飯 合わせ味噌汁、京漬物」。
一卓ずつ土釜で炊き込み、ふっくらを仕上げました、炊き立ての美味しさをお楽しみください。(京都丹後産コシヒカリ使用)
お品書きより引用
ただのご飯なんですけどね、めちゃめちゃ美味しかったです!
本当にふっくらと炊き上がっていて、土釜で炊き込むとこうなるんですかね。
ちなみに、ご飯はめちゃめちゃ美味しかったのですが、「しゃもじを浸けておくやつ」ありますよね?
なぜか、そのしゃもじ浸し用の水がめちゃ薬品臭くて、せっかくの美味しいご飯に薬品の香りが移ってしまい残念でした。。。
「水物」。
スイカとキウイを蜂蜜ブランデーのジュレでお召し上がりください。
お品書きより引用
最後のお料理(デザート)は、一見シンプルなスイカとキウイという果物2点。
かけられているジュレが、また決して主張しすぎることのないほのかな味わいで良かったです。
食べ終わったら階段を降りて、1階の販売スペースのところで清算をします。
(グループの場合は、個別清算にも対応してくれます。)
総括
西京焼きを中心とした京懐石ということで、想像していた通り上品なお料理の数々が美味しいのはもちろんのこと、見た目もとっても綺麗で五感で楽しめるお食事でした。
そして個人的には量も多すぎず少なすぎず、ランチにちょうど良いボリュームでしたので、この後に食べ歩きを予定していたのですが、全然問題なし!
最後にちょっとお得な情報。
お会計時に案内されたのですが、『京都一の傳』のメンバーカードを発行してもらうと、その日のお食事から「5%割引」になります。
本来であれば3,350円のところが5%割引だと168円マイナスされて、3,182円になります。些細な差かも知れませんが、自販機でペットボトル飲料1本分になりますし後々だって使えますからね。
(^ ^)ではでは(^ ^)
京都のおすすめカフェ記事はこちら。
項目 | 内容 |
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店舗名 | 京都一の傳 本店 |
営業時間 | お食事・・・11:00〜16:00(L.O.14:30)、お買い物・・・11:00〜18:00 |
定休日 | 水曜日(祝日と重なった場合は翌日木曜日)、12/31〜1/4 |
お食事予約電話 | 075-254-4070(受付時間11:00〜18:00) |
※かなりの人気店のため、早めに予約しないと希望日時は取れませんのでご注意を!