こんにちは、こっつんこつめです。
かねてより気になっていた、千葉県長生郡長生村の『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』を訪れました。
千葉県民ですら、長生村の名前だけではどの辺りなのかピンとこない人の方が多いと思います。
最寄駅(それでも3.6km離れています)で言うと、外房線の上総一ノ宮駅です。
開業当時は無名だったであろうコーヒーロースターが、今では「村」から全国へその名を轟かせている事実を前に余計な説明は不要かも知れませんが、コーヒー好きなら間違いなく魅了される。そんな場所です。
非日常へと誘う『kusa.喫茶』の世界
千葉県唯一の村である長生村にあるお店。と聞けば誰もが「のどかな場所」を連想するはず。
実際『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』の周囲には、ポツポツと民家などが建ってはいるものの車通りも少なく、静かな雰囲気に包まれています。
舗装されてはいないものの、少々の雨では泥濘むことない、砂利が敷かれた駐車場。
日曜日の15時前に訪れたところ、自分も含めて車は3台。
雨模様だったので「もしかすると自分以外に訪問者はいないのでは」なんて予想していましたが、そんな事は全くありませんでした。
先客2台のナンバープレートを覗き見ると、いずれも都内ナンバーでここでも『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』の知名度の高さが窺い知れます。
無造作に置かれている「珈琲豆とパン KUSA」の文字が切り取られた、錆びた鉄板。
なお、実際にパンも販売されているらしいのですが、私の訪問時にはパンの姿はどこにも見当たりませんでした。
恐らく、このお店での「珈琲豆」と「パン」の力関係は対等ではなく、「珈琲豆」の比重がかなり高いはずです。
勝手なことを書いて間違っていたら申し訳ないのですが、『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』はパンだけを買い求めにやってくるお店ではないと思われます。
どこが店舗入り口なのか、特に矢印などで示されている訳ではないのですが、良くわからないまま何となく進んでいくのが正解。
いや、嘘つきました。途中にある扉に矢印「→」ありました。
間違って開けようとする人が多発したのでしょう。笑
しかし、「店舗入り口はこちら」などとは書かずに、シンプルに矢印のみ(しかも鉄製)で表現するこの世界観。
この日はあいにくの雨模様でしたが、雨がよく似合う空間です。
しかし、晴天の夏空も似合うであろう不思議な空気感が、ここにはあります。
建物に沿って進んでいくと、ようやく入り口らしきものが見えてきました。
漆喰壁、軒、庇、そして扉。どこを取っても素朴でまるで手作りのような趣のある建物です。
「KUSA」と書かれているところの扉が店舗入り口で、正面が焙煎室になっていました。
焙煎室と店舗は隣接していますが、中では直接つながってはいないようです。これもまた独特な造りをしています。
焙煎室の中を、窓から覗いてみました。まさに作業場といった風情(風情もなにも、実際そうなんですが)。
店舗の営業時間中でしたので焙煎しているところは見られませんでしたが、この写真を眺めていると焙煎風景が脳内再生されませんか?不思議。
この扉を開けると店内です。
言葉でうまく表現できない自分の文章力が恨めしいのですが、これまでご紹介してきた外観以上に店内の雰囲気が素晴らしいです。
それでもネットを調べれば、店内画像が出てくると思いますので、どうしても事前に知りたい人は調べてみてください。
ちなみに注意書きを見落としたのか、私の後ろに座っていた人たちはスマホで写真たくさん撮っていました。
(私も普段は店内写真をたくさん撮らせてもらっているので、人のことをとやかく言える立場ではありません。)
『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』のメニュー
前述の通り、店内では撮影できませんでしたので、メニューも記憶頼りになりますが憶えている範囲でご紹介します。
コーヒーは1杯500円。シングルオリジンからブレンドまで
『KUSA.喫茶』のメニューは、私が想像していたよりもずっと多彩でしたが、それでもやはりこのお店は「コーヒーを飲む」ことを前提に、すべてが成り立っているようにと感じました。
まずメニューを渡される際に、普通の喫茶店・cafeではあり得ない、コーヒーに関する説明があります。
選べる種類はおおよそ10種類程度でしょうか。
(なんせ写真を撮れなかったので、細かいことは忘れました。)
ドリップコーヒーは、どれも1杯500円だったと思います。
私は、メニューの中に大好きな「イルガチェフェのナチュラル精製」を発見したので、迷うことなくこちらを注文。
ドリップコーヒー以外にも、ホットチョコレートなどコーヒー以外のドリンクもありました。
コーヒーロースターとして確固たる地位を築いている『kusa.喫茶』さんですから、こだわりのコーヒーだけに絞ってもいいのでは?とも思いますが、恐らくコーヒーを飲めないお連れの方がいることも考慮してのメニューラインナップなのでしょう。
コーヒーありきのサイドメニュー
スイーツを売りにしたお店ではありませんが、コーヒーに合うスイーツがいくつか用意されています。
面白いのが「コーヒーのためのスイーツ」であるという点。
メニューにも、そのことが明記されていました。
この日は次の3つから選べましたが、時期によって変わると思われます。
(もちろん注文しなくてもOKです。)
・RUM-fruit cake(ラムフルーツケーキ) :390円
・classic cheese cake(クラシックチーズケーキ):390円
・coffeejelly(珈琲店の珈琲ゼリー):360円
上記価格は、ドリンクセットの場合です。
単品注文の場合は、+α。
丁寧に淹れられたハンドドリップコーヒー
メニューを渡される際に説明があったと言いましたが、コーヒーが運ばれてきた時に、
出されたコーヒーは、ここまでの流れからの期待を裏切らない、非常に丁寧に淹れられたものでした。
カウンター席に座ると、目の前の窓に映るのどかな風景とも相まって、これ以上ない時間を過ごせます。
そして初訪問でしたので、サイドメニューから「コーヒーゼリー」を選んでみました。
コーヒー×コーヒーの組み合わせはどうなのかな?と思いながらも、ここはコーヒー攻めで行こうと。
味はやっぱり普通のコーヒーゼリーとは違っていました。
上に添えられたクリームにこそ甘さがあるものの、ゼリー自体は甘さゼロ。好みは人それぞれですが、これも意見は分かれると思います。
ちなみにサイズは小さめです。
コーヒー豆(テイクアウト)は10種類以上
『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』はコーヒーロースターですので、当然にコーヒー豆を販売しています。
店内奥のスペースでは、コーヒー器具なども販売されていました。
むしろ、ここまで来て、コーヒー豆を買わずに帰るなんてあり得えません。
(私の場合、たまたま席が空いていたので喫茶を利用しましたが、コーヒー豆の購入目的で訪問しました。)
10種類以上ある中から、今回選んだのはこちらの2種類。
・イルガチェフェ地方 アダメ・マソリョ集落 エチオピア原生品種 ナチュラル精製 浅煎り
・sun(KUSA’s MILD Boutique Blend since 2005 中煎り
イルガチェフェを200g、そして最初はお店のブレンドも知りたいので、いくつかあったブレンドの中から比較的浅煎りに近い(確か中煎りと書かれていましたが)「sun」と名付けられたブレンドを100g。
1行目から3行目までを見ると、まるで呪文のようですね。
喫茶で飲ませて頂いて、「これは間違いない!」と豆でも購入しました。
質の良いイルガチェフェ(ナチュラル精製)は、浅煎りでも中煎り・中深煎りくらいでも、分かりやすい香り高さと美味しさがあるので、見つけると必ず買ってしまいます。
『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』さんのイルガチェフェ(ナチュラル精製)も、さすがの出来。
こちらのブレンドは、イルガチェフェ(ナチュラル精製)よりもう少し焙煎度が強めですが、それでも中煎りというよりは浅煎りに近かったです。
マイルドと書かれている通り、苦味は少なく口当たりはマイルド。
けど酸味も程良い感じで、『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』さんで最初に選ぶコーヒー候補に最適かと思います。
私は、浅煎り傾向のものを2種類購入しましたが、深煎りも充実していました(むしろ深煎り系の方が多かったかも)ので、この幅広いコーヒー豆のラインナップもこのお店の素晴らしいところです。
コーヒーの淹れ方が書かれた紙が入っていました。
シンプルな説明ですが、この通りに淹れるだけでもだいぶ味が違います。
マニア向けに、イルガチェフェ(ナチュラル精製)の写真を1枚だけ掲載しておきます。
ハンドピックで不良豆がしっかり取り除かれているのがわかります。
総括
今回『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』さんを訪れて改めて思ったのが、「名店と呼ばれているお店には、一度は行ってみよう」ということ。(少なくとも千葉県内なら)
色々と新たな発見がありますね、やっぱり。
長生村という、かなり行きにくい場所にあるお店なので、「有名店とは言ってもそんなに混んではいないだろう」と思いきや、その勝手な予想は完全に外れていました。
たまたま席が空いていたので座れましたが、その後は、お客さんが途切れることはなく、満席で敢えなく断念される方も多々おられました。
『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』さんは、どこを切り取っても妥協のない、丁寧なお店です。
混雑時は難しいと思いますが、この店主さんならコーヒーに関して分からないことがあれば、聞けば教えてくれる方だと思います。
千葉県内の住むコーヒー好きなら、一度は訪れるべきお店です。私ももっと早く訪れておくべきでした。
ただ、それほどコーヒーにこだわりのない人にとっては、スイーツメニューも多いとは言えませんし量も少ないので、満足できないかも知れません。ここは普通のcafeとは違います。
雰囲気は抜群ですが。
私にとっては、今後、上総一ノ宮周辺に出かけることがある際には、必ず訪問したいお店になりました。
(^^)ではでは(^^)
以前にご紹介した、こちらのお店でも『kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN』のコーヒーが飲めますので、お近くの方は是非。
https://kotsumekawauso.com/iijimacoffee-20160703/
kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN|営業時間・場所など
- 店 名 :kusa.喫茶 自家焙煎COFFEE+PAN
- 営業時間:13:00 〜 17:00
- 定休日 :火曜日、木曜日、金曜日
- 毎週水曜日は「FACTORY DAY」(喫茶なし・珈琲豆とデザートの販売のみ)
- 住 所 :千葉県長生村一松乙1987ー14
- 駐車場 :あり
- 公式サイト:http://www.kusacafe.com/
今回の撮影機材です。
「X-S10」の手ブレ補正が手放せなくなってきました。