印西市の中でめっぽう評判の良いお蕎麦屋さん「ふくね」。
休日にもなると順番待ちでなかなか入れないという噂を聞いていたので行く機会を逸していましたが、たまたま平日休みを取って家に一人でいたので、「平日でないと行きにくいお店のストック」から「ふくね」さんを選んで行ってきました。
結果、大変満足のいくお蕎麦を食べることができましたので、ここにご紹介させて頂きます。
久しぶりに本格的なお蕎麦屋さんへ
プロローグ的なものを少しだけ。
蕎麦ってシンプルな食べ物なのに、同じ麺類のラーメン・パスタと比較しても結構いいお値段がするので、お財布の中身に余裕がないと敷居が高いですよね?
私は昔から蕎麦が大好きなんですが、ここ数年は子の養育などでお金がかかるようになってきてしまい、どうしても本格的なお蕎麦屋さんは敬遠しがちでした。天丼てんやのお蕎麦セットで我慢したりとか、そんな感じで。
行けたとしても、戸隠に旅行で立ち寄った際など「ここは予算を度外視してでも、蕎麦を食べないと一生後悔する」みたいな時しか自分の中で蕎麦食いを許可しない、というストイックぶり(ちょっと誇張していますがw)。
ただ、時々無性に食べたくなるんですよね、ちゃんとしたお蕎麦。今回もそのビッグウェーブが来てしまいました。しかも、今の時期は確実に新そばが食べられる。
この衝動を抑えられる訳もなく、選んだのが印西市の「ふくね」さんです!では、詳細に移りましょう!!
蕎麦は、「田舎そば」と「細打ち」の2種から選べます。
さて、「ふくね」さんのお蕎麦ですが、ありそうで意外と聞かない「九一そば」とのこと。「九一そば」とは、そば粉9割小麦粉1割の配分で出来ているお蕎麦です。
一般的に多いのは「二八そば」(そば粉8割小麦粉2割)、そして数量限定とかで出しているところもある「十割そば」(そば粉100%)。その間を取った「九一そば」も当然あるって言えばあるのですが、あまり聞くことがありません。そういう意味でも「九一そば」が食べられる「ふくね」さんは貴重な存在と言えます。
で、お蕎麦の太さが「田舎そば」と「細打ち」の2種から選べます。ざっくり言うと「太いのが田舎そば」で、「細いのが細打ち」です。
一般的な特徴としては、田舎そばの方が蕎麦の味が濃く出るので風味に長けていて、細打ちの方は細いだけあって喉越し良くツルツルっといける分さっぱり感があります。どちらを選ぶかは好みで良いと思いますが、メニューによって(もりそばかかけそばか、など)合う方を選ぶのもいいでしょう。
今回選んだのは「煮豚せいろ」!
「ふくね」さんのメニューですが、お蕎麦屋さん定番のメニューは大体一通り揃っています。
今回も「天盛り系にしようかなー」なんて考えながらメニューを眺めていたところ、「煮豚せいろ」というあまり見かけないものを発見してしまいました。
お店の方に伺うと、予想していた通り「鴨せいろ」に似た感じのもの、とのことでした。実は私、「鴨せいろ」はほとんど食べませんし、初めて来たお店ということもあり天盛り系でほぼ心が固まっていたのですが、「煮豚」がどんな形で出てくるのか気になって気になって仕方がないので、直感で「煮豚せいろ」を注文してみました。
はい!こちらが「煮豚せいろ」です。¥1,100。
パッと見では「鴨せいろ」のようにしか見えませんが、鴨ではなく煮豚が入っています。お蕎麦の方は「細打ち」を選択しました。もっちりした田舎そばよりもツルツル食感を楽しめる細い蕎麦の方が個人的に好きだから。
アップにしてみると分かりますが、薄切りにされた煮豚が何枚か入っています。
もっと分かりやすいように、箸で持ち上げてみました。角煮のようなゴロゴロとしたものではなく、薄く切られているので食べやすいです。
つけ汁の味付けは、結構濃いめです。ただ全般的に鴨せいろとかって味付け濃いので、「ふくね」さんのものが特別濃いという訳ではありません。
余談ですが、一人で片方の手に箸、もう片方にカメラというのは、なかなかしんどい。
「細打ち」の蕎麦の方ですが、こんな感じで結構均一な細さになっています。手打ちそばですので機械で切ったような均一さではありませんが、かなり整っている方だと思います。更科よりも蕎麦らしい色をしています。
さらに寄ってみました。よーく見ると黒いツブツブが蕎麦の中に見えます。
ツルツルっと舌触りの良い蕎麦になっている(更科ほどではありませんが)にもかかわらず、「九一そば」ということもあってか、蕎麦本来の風味もきちんとある良いお蕎麦です。
ただ、それでも「煮豚のつけ汁」が濃い味付けだったので、蕎麦の風味が負けてしまう感じでした。「鴨せいろ」「煮豚せいろ」には、風味で勝る「田舎そば」の方が相性が良いと思います(実際には田舎そばは食べていないので推測になります。すみません。)。
「そば湯」も美味い!
そば湯です。ちょうどいい濃度のそば湯だったので、普段は語られることがあまりない脇役であるそば湯も敢えて紹介しておきます。
「そば湯」はちゃんとしたお蕎麦屋さんだと、かけそば系を頼むと必ず供されるものですが、これが結構サラサラし過ぎていたり、逆にドロドロ過ぎていたりと自分好みのものに出会うことが難しい。
これも完全に個人的な嗜好からですが、「ふくね」さんのそば湯はベストな濃度でした。
お店の方に聞いたわけではないので推測ですが、恐らくそば湯としてわざわざ専用に作ったものではないでしょうか。
さぁ、この「そば湯」を残った「煮豚のつけ汁」に注いでみましょう!
普通はこんなの写真に撮る人はいないと思いますが、「そば湯を残り汁に入れた図」です。
美味しかったので、全て飲み干させて頂きました。ご馳走様でした。
デザートは「蕎麦プリン」をぜひ!
まだ、終わりません。
「ふくね」さんには、蕎麦屋ならではのデザートが2品用意されています。それが「蕎麦プリン」と「そば茶の杏仁豆腐」。今回は、先日スタバで買ったプリンが世間の評判に反して自分的には今ひとつだったので、「蕎麦プリン」はいかがなものか?」と思い、注文してみました。
40歳過ぎの男が一人で来ているんですけどね。
出てまいりました、「蕎麦プリン」。¥250ですのでスタバのプリンより安い!
色は、想像以上に黄色掛かっていていかにもプリンな雰囲気です。お分かりになりますが、表面をうっすらと透明な蜜状のものが覆っています。そして、上に乗っているツブツブは胡麻じゃありませんよ。蕎麦屋さんですからね、蕎麦の実です。
次の写真は、もうがっつり食べている最中のものですw。
黄色掛かっていたのは、表面を覆っていた蜜のせいでしたね。中はお蕎麦っぽい色をしています。で、先ほどから「蜜」「蜜」書いていますが、プリンだけあってカラメルみたいな香ばしさがあるものになっています。
決して、ガツンと蕎麦が襲ってくるようなものではありませんが、口の中にほんのりと蕎麦の風味が広がります。そして「蕎麦の実」をカリッとかじると、今度はガツンと蕎麦がやってきます。
大変美味しいプリンでした。「蕎麦プリン」なんて普通売っていない、と言いますか、お蕎麦屋さんくらいでしか食べられないと思いますので、ぜひ「ふくね」さんに来たら「蕎麦プリン」も食べてみてください。オススメです。
「ふくね」さんの場所や営業時間など
ちなみに「ふくね」さんですが、場所が非常に分かりにくいのが難点です。
ジョイフル本田千葉ニュータウン店の裏側の方にあるのですが、通りに面していないので車だと気をつけていないと素通りします。看板は出ていますが小さいです。
簡単なものになりますが写真を載せておきますので、皆さんがお出かけになられる際の手がかりになれば幸いです。
ジョイフル本田千葉ニュータウンの裏から、ジョイフルアスレチッククラブと生協の間にある道を進みますと、ジョイフルのテニスコートが途切れたあたりにこの看板が出ています。
とにかく小さいので見落とさないように。ジョイフル本田側から向かって左に曲がります。曲がってからは200mくらいですので、そんなに遠くはありません。
曲がるとこんな感じで、まだ「ふくね」さんの姿は全く見えません。左手がジョイフル本田のテニスコートです。
右手にバイクが見えていますが、ここではありません。これはそのまんまですが「バイク屋」さんです。
右手前方にダークな色合いの民家が見えるのですが、そこが「ふくね」さんになります。
前の写真の道を進んでいくと、この右手の建物にたどり着きます。
こちらが「ふくね」さんです。数台分の駐車スペースがありますが、休日の混雑時はこれだけだと足りないかも知れませんね。平日お昼に来たので、仕事の合間に来ていると思われる方が結構いました。それと有閑マダム系。
建物に接近して初めて「暖簾が出てるから、ここがお店かぁ」って感じで、遠目には完全に一般の民家です。
暖簾も、ウグイス色に白地で「ふくね」と書かれているだけで至って地味というか、ここがお店であることを極力隠しているかのような、そんな佇まいです。けど、繁盛しているのですから、飲食店にとって味がいかに大事かということがわかります。
項目 | 内容 |
---|---|
営業時間 | 10:30〜19:30(なくなり次第終了) |
定休日 | 毎週水曜日 及び 第三木曜日 |
席数 | カウンター4席、テーブル8席(2卓)、小上がり(座敷)8隻(2卓)の計20席 |
個室 | ありません |
駐車場 | あり |
TEL | 0476-42-6767 |
ま・と・め
印西市の「ふくね」さん。美味しいお蕎麦屋さんでした。
印西市で蕎麦を食べたくなったら「ふくね」さんを選んでおけば間違いないです。ただ、休日はかなり混み合うとの情報が多数ありますので、その点は覚悟してください。まぁ混んでるってことは、それだけ支持されている証ですからね。
あと、味だけでなく店内も新しくて清潔感があります。今回は一人で行ったので入り口近くのカウンターに通されましたが、壁に向かって座るタイプのカウンターで、ちょっと寂しい感じになるのが惜しかったかな。
今度は二人以上で訪問しようと思います。
以上