まさか、こんな身近な場所に現れるとは・・・。
我々取材班も想定外の事態に、只々唖然とするばかりであった。どうも、コツメです。
驚きました!いつものように犬(トイプードル)と息子のコツメジュニア(小4)を連れて、結縁寺地区を散歩していたら、あの悪名高い「カミツキガメ」に遭遇しました!!
今日は2016年5月14日(土曜)。この時期にしては暑いくらいの陽気で絶好の散歩日和。
いや、むしろ日中は暑過ぎるくらいだったので、少し日差しの落ち着いた16時頃から散歩に出掛けたんですけどね。まさか、カミツキガメに遭遇する事になるとはこの時は知らずに。
いつものように自宅から坂を下って、結縁寺地区の谷津田の景色を楽しみながら、お約束の結縁寺の池へ。
相変わらず、すぐそばに住宅街が広がっているとは思えないような独特な風情があります。昔はホタルが飛び交っていたそうですが、残念ながら今は生息していないようです。
それでも、様々な生き物が生息していて、いつ来ても飽きない場所です。
なお、この池には、たくさんのミドリガメ(正式名称:ミシシッピーアカミミガメ)が生息していますが、カミツキガメは見たことがありません。ただし、「カミツキガメ注意」の表示は一応あります。
1.カミツキガメとの出会い
さて、いつもの通り、この池周辺で一通り生き物観察などをした後、この結縁寺を折り返して自宅への道のりを進んでいると、田園風景が広がる結縁寺地区には珍しく5人ほどの人だかりが出来ていました。
しかも、その中心にはお巡りさんがいます。さっき結縁寺を出たあたりでバイクで抜かして行ったお巡りさんがいたのですが、どうやらここに呼ばれていたようです。
野次馬根性が旺盛なワタシ、当然のごとくズカズカとその輪の中に入っていって「何事か?」と聞いてみると、「カミツキガメらしきものが水路にいたので捕まえたところだ」との事。
もう少し詳しく話を聞くと、農作業中に水路周辺を歩くカミツキガメらしきものを発見したため、慌てて家に戻ってスコップを取ってきて、水路の中に隠れたカミツキガメらしきものをスコップで掘り出してバケツに入れた。そしてお巡りさんを呼んだ。←今ココ。って感じ。
まだバケツの中へ泥と一緒に入っている状態のため、カミツキガメらしきものの正体が「本当にカミツキガメなのか」が分からない。そこで、カゴに移して近くの水道で泥を洗い流すと・・・
出た!間違いない。これはカミツキガメです。
この写真、よーく見ると、カミツキガメ独特のギザギザした尾を持っていることがわかります。
別なアングルから。
さすがのカミツキガメも、捕獲されて警戒しているのか首を引っ込めたまま。しかし、スコップを顔の前へ出すと「ガブッ!」といきました。手を出したら、本当に指の1本2本持っていく勢いです。
甲羅の長さは30センチくらいあるかないかの結構な大きさ。
以前に「カミツキガメを捕獲して食べたら美味しかった」という記事を見たことがあったので、「食べてみたい!」という欲求にかられましたが、残念ながら自分で捕獲した訳でもなく、更にはお巡りさんまで出動している状態。ここはグッと我慢しました。
・デイリーポータルZ:カミツキガメを捕まえて食べた
さて、この捕獲されたカミツキガメ。その運命やいかに?
ということで、発見した方からカミツキガメを託されたお巡りさんに話を聞いたところ、このカミツキガメには「冷凍にして殺処分し、廃棄される」という悲しい末路が待っているそうです。
「ならば、このワタクシめに託してもらえませんかのう。責任を持って完食しますんで。」とは、さすがに厚かましいワタシでも言えませんでした。
2.カミツキガメの発見現場
改めて、発見現場を見てみましょう。
少しズレていますが、このすぐ近くに流れている用水路が発見・捕獲現場です。
誰かがこの近くに放った可能性は否定できませんが、恐らく印旛沼とつがなる印旛新川からはるばる遡上してきたものと推測されます。
今や印旛沼は、カミツキガメの一大生息地域となっており周辺地域の大きな問題になっています。そこから来たものと判断するのが妥当でしょう。
とは言え、印旛新川までもそこそこ距離がありますので、本当にここまで自力で遡上してきたとなると、カミツキガメの運動能力には驚かされます。亀って鈍足のように見えて、実際には素早い動きもしますし、段差も乗り越えられたりするんですよね。
川幅50cmくらいでしょうか。普通の田んぼの間を流れる水路です。
よくこんな場所に、あんなサイズのカミツキガメが生息していたものです。何を食べていたのでしょうか?
周りは本当に長閑な谷津田です。
最初に載せた「結縁寺の池」がある以外は大きな池も川もないので、まさかあんなに大きなカミツキガメがこんなところに現れるとは思いませんでした。
発見現場の水路もこの写真の中に収まっているのですが、本当に小さな水路なのでこの写真では全然わかりません。
以上、カミツキガメとの遭遇について、現場からお伝えしました。
今回のケースから見ても明らかなように、印旛沼及び印旛新川と接続している可能性のある場所であれば、どんな細い小川であってもカミツキガメと遭遇する可能性は否定できない状況です。
印西市にお住まいの方は、くれぐれもカミツキガメに出くわした際に、興味本位で手を出したりしないように気をつけましょう。
子供への教育も必須ですね。
・印西市ウェブサイト:カミツキガメにご注意ください!
・産経ニュース(2016/5/13):千葉・印旛沼周辺のカミツキガメの生息数は最大4万匹超! 10年で15倍以上に 県が捕獲作戦を強化へ
・ウィキペディア:カミツキガメ