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【カスタムヘリテイジ92レビュー】スケルトンボディが美しい万年筆!

こんにちは、こっつん(@naga516)です。

幼少の頃から一貫して、字の汚さには定評のある私ですが、おこがましくも定価で1万円オーバーもする万年筆を購入してしまいました。

だって「いつか手に入れてやる!」って決めていたんですもの。スケルトンボディの万年筆を。

で、購入したのはパイロット社製『カスタムヘリテイジ92(ノンカラー)』という、回転吸入機構(スクリュー式)を搭載した万年筆です。

スケルトンボディゆえの魅力を随所に秘めた『カスタムヘリテイジ92』を、今回はご紹介したいと思います。
ガジェット好きなら、文房具に興味がない人でもちょっと気になるメカニズム満載です、これ。文字が綺麗かどうかなんて、もはや関係ありません。

 

スケルトンボディが美しい。カジュアル感もGOOD!

最近は廉価な万年筆も増えてきましたが、それでも「万年筆って、なんか仰々しくて手を出し辛いんだよねぇ」と思っている人がほとんどだと思います。

私の周囲でも万年筆を日常的に使っている人なんて、ごくごく少数です。

確かに、万年筆というと黒光りしたボティに、ゴテゴテ装飾されたペン先、まるで儀式のようなインク補充、と「取っ付きにくい」イメージを抱いている人がほとんどでしょう。

 

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で、これが、私の手に入れた『カスタムヘリテイジ92』なんですけど、どうです?

ちょっとイメージしていたものよりも、カジュアル感がありませんか?かと言って、安っぽさもない本格派。

これ、スケルトンボディなので中のインク残量も一目で分かるし、万年筆の機構も丸見えで面白いんですよ。その辺りを一つ一つ、今からご紹介していきます。

 

『カスタムヘリテイジ92』はハードケース入り。

昔は、入学祝いの定番だった万年筆。今はどうか知りませんが、『カスタムヘリテイジ92』は、贈答用としても通用するハードケース入りです。

 

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決して高級感に溢れたケースという感じではありませんが、紙箱ではないので頑丈な造りをしています。

 

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ケースを開くと、中にはビニール包装された『カスタムヘリテイジ92』が収められています。

写真を撮る都合で取り除きましたが、この他に取扱説明書や保証書が同梱されていました。

 

ペン種は太さ別で4種類。カラーバリエーションも4種類。

『カスタムヘリテイジ92』には、線の太さ別に4種類から選べます。

  • F(細字)
  • FM(中細字)
  • M(中字)
  • B(太字)

 

どれを選ぶかは好みと用途によりますので、どれがオススメというのはないです。

 

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私の場合は、手帳への記入やメモ書きが多いので、最も細い「F(細字)」にしました。

但し、細字だと力の入れ具合による”線の強弱”が出しにくくなるので、手紙を書いたりイラスト用に使う人は中字〜太字を選ぶケースが多いようです。

出来れば、試し書きのできるお店に自分が普段使いしているペンを持っていって、書き比べをさせてもらうのが良いと思います。

また、『カスタムヘリテイジ92』は、私の購入した「ノンカラー」を含めて、4色展開されています。

  • ノンカラー
  • 透明ブラック
  • 透明ブルー
  • 透明オレンジ

 

「ノンカラー」 は完全な透明色ですが、それ以外は半透明ですね。パイロットの公式サイトに写真が掲載されています(小さいですけど)ので、宜しければご参考にして下さい。

パイロット公式サイト:カスタムヘリテイジ92

 

スケルトンボティと14K(5号ニブ)ペン先が程よい上質感。

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ちょっとくどくなってきましたが『カスタムヘリテイジ92』の最大の魅力、それは間違いなくこのグレードの万年筆には珍しいスケルトンボディであるところ。

スケルトンボディには、「インク残量が一目で分かる」「万年筆の構造・機構が見えるところがオシャレ」という利点があります。

 

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『カスタムヘリテイジ92』のペン先は14K(14金)、いわゆる金ペンです。

ただ、私の持っている廉価なLAMYアルスターと比較しても、今のところはそれ程柔らかくは感じません。適度な弾力に感じます。

ペン先のサイズは5号ニブで色もシルバーなので、大きさ・色の両面からも派手な印象を受けることはありません。

これも廉価な万年筆とは一線を画する品質と気品を保ちながらも、必要以上に主張しないところが『カスタムヘリテイジ92』全体の世界観を現しているように感じます。

 

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ゴテゴテはしていないけれど、つるんとしていては物足りない。

絶妙なところを突いてくるペン先のデザイン。

 

スクリュー式(回転吸入機構)を採用。

万年筆のインク供給方式は、「カートリッジ式」と「コンバーター式」が多いのですが、『カスタムヘリテイジ92』はボディ本体に直接インクを吸い上げる「スクリュー式(回転吸入機構)」を採用しています。

この「スクリュー式」とスケルトンボディによって、インク残量がとにかくわかりやすいですし、インクそのものがデザインの一部になるという面白い一面を備えています。

インク容量が1.2mlと他の方式よりも大容量な点も、「スクリュー式」ならでは。

 

インクを吸入してみる。

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「スクリュー式」の『カスタムヘリテイジ92』は、ボディ後部にある尾栓を回すことで、中のピストンが上下します。

上の写真は、ピストンが上がっている状態ですが・・・

 

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尾栓を回すと、ご覧のように中のピストンが下がってきます。

この状態から尾栓を回してピストンを上げれば、それに合わせてインクを吸い上げるという仕組みです。

 

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『カスタムヘリテイジ92』用に私が選んだインクがこちら。

エルバンのトラディショナルインク「ミントグリーン」30mlです。スケルトンボディには淡めの鮮やかなインクが似合うだろうと、完全に見た目重視で選びました。

ミドルエイジ(しかも男です)な私が言うのもどうかと思いますが、とっても女子力の高いインクだと思います。

 

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インクの瓶にペン先を沈めて静かに尾栓を回すと、スケルトンボディの中にインクが吸い上げられていくのが良く見えます。

インクの動きが良く見えるので、初心者の方でも安心です。

 

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先ほどまで空っぽで透明だったボディ部分に、『ミントブルー』のインクが充填されました。

かなり淡い色合いのインクだったので、もう少しブルーが映えるかと想像していたのですが、そこはブルー系のインクだけあってやっぱり集まると濃いですね。
光にかざすと綺麗なんですけどね。

ペン先近くの部品間に染み込んだを見ると、『ミントブルー』であることが分かります。

 

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思っていたよりもミントブルーのインクが目立ちませんでしたが、空っぽの状態と比較するとインクによって随分鮮やかな印象に変わりました。

 

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スケルトンボディに、所々に使われているシルバーの金属部分が良いアクセントになっています。

やっぱりスケルトンボディとシルバー、ミントブルーのインク色が相まって、この価格帯の万年筆らしからぬ爽やかな印象を受ける万年筆だと思います。

 

どんな線が書ける?

私は冒頭に書いた通り、超絶文字が汚いので書くためというよりも自己満足(所有欲を満たす)のために『カスタムヘリテイジ92』を購入しましたが、普通の人なら「で、どんな線が書けるわけ?」と実用性を重視されることでしょう。

人様に自分の文字を晒すの、本当に嫌なんですけど書きましたよ。

 

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文字にペンの名前を入れたので、言うまでもないかと思いますが、上から

 

  • カスタムヘリテイジ92 万年筆(F細字)
  • LAMYアルスター 万年筆(EF極細字)
  • ジュースアップ ボールペン(0.4mm)
  • ジュースアップ ボールペン(0.3mm)

 

よく「日本の万年筆は、海外の万年筆よりも細い線が書ける」と言われますが、LAMYアルスターEFの方がカスタムヘリテイジ92Fより細い字が書けました。これは意外な結果でしたね。

ジュースアップの2種についてもカスタムヘリテイジ92より細いです。

ただ、ボールペンなので書き心地は圧倒的にカスタムヘリテイジ92の方が上。元々ダメな文字も、ボールペンと万年筆で比べると、ボールペンの方が悪い方向へ傾きます。

総括

万年筆って個体差が結構あるみたいなので、出来れば交換や点検を頼みやすい実店舗で購入した方が確実です。

Amazon、楽天などの通販だと、定価15,000円(税抜)のところが12,000円以下で購入できるケースが多いので、お値段的には通販の方がお得感がありますが、いざ「ハズレ」個体を引いてしまったときは色々と面倒です。

なんて言いながら、私は溜まっていた楽天ポイントを使って購入した通販派です笑。堂々と試し書きが出来るくらい文字が綺麗に書けるようになったら、店舗購入に挑戦したいですね。

さてさて、全然知らなかったのですが、ここにきて「スケルトンボディ」の廉価な万年筆が流行っているらしいですね。

もちろん廉価版も良いですけど、『カスタムヘリテイジ92』はワンランク上の性能と美しさを兼ね備えたスケルトンボディの万年筆ですので、ステップアップにも良いのではないでしょうか。

(^ ^)ではでは(^ ^)

 

流行りの廉価版スケルトンボディ「カクノ」透明軸。
私の好きなLAMYサファリ・アルスターシリーズからも、スケルトンボディが出ています。
注意

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